骨盤角度とクル練

結構古くから今西フォームとか今中フォームとか骨盤を寝かせるか
立てるか論争になっていたと思いますが、最近、若手のブログで
悩んでいる様子だったので、ザックリとした感覚で補足します。
(まだ乗り込みが出来ていないので、感覚が鈍っていますけど)

自分は、2006年に自転車を購入したものの、あまり乗っておらず、
乗ると言ってもアパート近くの青葉山をグルグル走るだけでした。
本格的に練習し始めたのは、2008年にウルトラ監督が仙台に転勤
してきてからでした。そして、2009年から実業団登録しました。
ウルトラ監督の教えを完全には体現していませんが、基本的には
骨盤を寝かせ気味にして走っています。


まず、筋肉の使い方について、大きな筋肉や疲れ難い筋肉を使用
すべきです。
レース中の走りでは、基本的に裏腿と大臀筋を使って回し、疲れ
易い前腿で踏むのは「ここぞっ!!」と言う時に取って置きます。
そのため、裏腿と大臀筋を使い易いフォームが必要になります。

若手や初級者のフォームを見ると、多くがBB-サドル後退量が50mm
(UCI規定)に満たない前乗りになっていて、前腿で踏むペダリング
になっています。
ヒルクライムや数時間の練習程度では問題ないのですが、長距離の
レースとなると、裏腿と大臀筋をメインで使用するペダリング
なければ対応出来ません。
また、前乗りの人には、手でハンドルに荷重をかけてしまっていて、
バイクコントロールが怪しい人が多いです。

骨盤を寝かせて腹圧をかけると、重量挙げのフォームのイメージ
になり、裏腿と大臀筋が使い易くなります。
逆に腹に支えて腿上げが難しそうに感じますが、サドル後退量を
取って後ろ乗りにすれば特に問題ないです。

後ろ乗りで前傾姿勢を維持するためには、腹圧をかけて体幹
しっかりとサドルに固定する必要があります。
乗り込みが出来ている時の自分は、人より頭の位置が低い前傾姿勢
でも、上半身の荷重を体幹で支えてペダルに乗せていて、ブラケット
には手を添えるだけの手ブラ状態で走っていました。
(筋肉の使い分けに応じて、手を押したり引いたりもしますけど)

特に体幹レーニングを行ったことはなく、乗り込んだことと、
平日練習を三本ローラーで行うようになったことで、勝手に
体幹が出来上がってきた感じでした。

ヨーロッパの選手が骨盤を立てているのは、充分に脚が長くて骨盤
を立てても上記の内容をクリア出来るからだと思います。
元マペイの阿部選手や今の幸也さんの様に、骨盤を寝かせるフォーム
の方が、標準的な日本人の体形に合ったフォームなのだと思います。


次に、クル練のメリットですが、LSDよりも高心拍域になる点とかは
置いておいて、フォームの問題点、ペダリングの問題点抽出すること
が出来る点です。
クル練で尻が跳ねてしまうのは、
(1)フォームにブレがある
(2)ペダリングが遅れている
と言うことです。

(1)フォームにブレがある
 膝の軌道、踵の軌道に注意して、ブレずに回すことを意識します。
 人間、左右対称ではありませんが、普段から左右のバランスには
気を遣っていて、脚は組まないし、片肘着いたりしないし、歩行中
の脚の軌道や腰まで動かすことや足裏の感覚を意識しています。
(それでも、左尻が下がってしまうのですが…。)

(2)ペダリングが遅れている
 腿上げが遅く、クランクで腿上げが押されてしまっているから
腰がバタつくので、クランクのスピードに負けないスピードで
腿上げします。
 この辺りの話は、左右独立のパワークランクで練習している
yabeman師匠のブログが参考になると思います。
 また、入力は時計の0時から3時までですが、意識的には1時に
一瞬だけ乗せる感じで入力しないと3時に脱力が間に合いません。
 腿上げのスピードと入力のタイミングが重要だと思います。


取り敢えず、この辺りを意識して、自分は取り組んでいます。
詳しくは週末の仙チャリ練にて。