仙台市自転車の安全利用に関する条例について

平成30年10月5日「仙台市自転車の安全利用に関する条例」
(以降、仙台市自転車条例と略す)が制定されました。

この条例は、平成31年1月1日から施行されます。
ただし、「自転車損害賠償保険等への加入」については、
平成31年4月1日から施行されます。


以下、経緯と疑問点について、記していきます。

■全国の動き等
・法律等
 2013年11月27日 交通政策基本法 成立
 2013年12月、2015年 6月 改正道路交通法 施行
 2016年12月 9日 自転車活用推進法 成立

ガイドライン
 2012年11月 安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン
 2016年 7月 安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン

・自転車保険等の条例での義務化
 2015年10月 兵庫県(罰則なし)
 2016年 7月 大阪府(罰則なし)
 2016年10月 滋賀県(罰則なし)
 2017年 3月 鹿児島県(罰則なし)
 2018年 4月 京都府(罰則なし)
 2018年 4月 埼玉県(罰則なし)


仙台市自転車条例の経緯
 2013年 4月- 5月 杜の都の自転車プラン(案)パブコメ募集
 2013年 7月 杜の都の自転車プラン(案)パブコメ公表(5名)
 2017年12月- 1月 自転車プラン後期計画(中間案)パブコメ募集
 2017年 3月 自転車プラン後期計画(中間案)パブコメ公表(17名)
 2017年 9月 仙台市自転車安全利用条例に関する懇談会第1回
 2017年11月 仙台市自転車安全利用条例に関する懇談会第2回
 2018年 2月 仙台市自転車安全利用条例に関する懇談会第3回
 2018年 3月 仙台市自転車安全利用条例に関する懇談会第4回
 2018年 4月- 6月 条例中間案パブコメ募集
 2018年 7月 条例中間案パブリックコメント公表(19人)
 2018年10月 仙台市自転車条例の制定
 2019年 1月 仙台市自転車条例の施行
 2019年 4月 仙台市自転車条例の自転車保険等の努力義務の施行


仙台市自転車条例の疑問点
●誰が何をするか?
仙台市
 自転車押し歩き推進区間の設定、周知
 子供ヘルメット着用、自転車点検及び自転車保険の周知
・自転車小売業者
 自転車販売時の教育、自転車保険の確認・周知

結局、自転車屋さんに努力義務を課すだけで、市自体は何も
しないつもりらしい。

特に自転車屋さんへ事前の周知もなく条例を制定しており、
営利企業である自転車屋さんの手間や工数を無視している
のは問題だと考える。

また、自転車販売時にしか具体的な動きがなく、既に所有
されている自転車への働きかけが考慮されていない。

自然に買い替えされるサイクルは10年以上だろうから、既に
出回っている自転車への動きが必要不可欠であり、通勤・
通学での自転車保険の加入確認を事業者・学校長へ義務化
してはどうかと意見したが、多分面倒だから断られた。

嘘つきな政治家のマニュフェストと異なり、地方公務員
レベルでは確実にできることしか目標に設定しないもの
である。

市にも南小泉交通公園等でのヘルメット着用を義務化をする
とか簡単に実施できる何らかのアクションが欲しい。

●自転車押し歩き推進区間の要否
「自転車押し歩き推進区間」は歩行者の安全確保のためとの
事だが、押し歩きしたら歩行者なのだから自転車の安全利用
とは異なってくる。
そもそも自転車が歩道を走る場合には、歩行者の安全のために
徐行するものである。
本来、押し歩きが必要な区間の車道側に自転車レーンを整備
すべきである。
どうせ定禅寺通とかの事だろうから、路駐を無くして形だけ
でも自転車レーンを引き直せば良いと考える。


まぁ、100万人規模の政令指定都市として、自転車条例が
できただけでも良しとしなければならないが、一度でき
あがってしまうと変更するのが難しいと言う問題がある
ので良し悪しである。


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